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(長野県ウイルス肝炎診療ネットワーク登録医療機関)

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B型肝炎について

4.B型肝炎の治療

ウイルスを抑え肝炎をなくすのが目的

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 現在の治療では、HBVを完全に排除してB型肝炎を完治させることはできません。そのため、B型肝炎の治療目標はウイルスを増殖しない状態にし、肝炎をなくすことにあります。
 HBVキャリアの多くは一過性の肝炎を発症した後にウイルス量が低下し、自然経過で非活動性キャリアとなりますので、このような場合は治療の必要がありません。
 一方、肝炎を発症してもウイルス量が十分に低下せず、慢性肝炎となる人では積極的な治療が必要です。
 治療方針を立てる上で年齢は重要です。35歳を過ぎても肝炎が続く場合は、悪くなることが多いので積極的な治療が必要となります。これより若い世代でも、肝の線維化が強い場合やウイルス量があまり低下しない場合は要注意です。この他、性別では男性、遺伝子型ではC型が悪くなりやすいことが知られています。

肝がん合併の危険性が高くなる要因
多くの要因が当てはまる方は特に注意が必要です

  1. 35歳過ぎてもウイルス量が十分低下せず肝炎が持続する
  2. 男性である(女性より危険性が高い)
  3. 45歳以上である(年齢が高くなると危険性が高くなる)
  4. 血縁者にB型肝炎や肝がんがみられる
  5. 肝が硬くなっている(線維化が進行している)
  6. 飲酒、喫煙の習慣がある
  7. 高度の肥満がある

治療方法は主に2種類

 B型肝炎の抗ウイルス薬には「インターフェロン」と「核酸アナログ薬」があります。インターフェロンのB型肝炎ウイルス(HBV)の増殖を抑える力はあまり強くありませんが、免疫を強める作用があり、有効例では免疫を介してウイルスの増殖を抑えます。このため、一旦効果が出るとこれが長続きするという長所があります。ただし、十分な効果を得られない人も少なくありません。 核酸アナログ薬は現在4種類(ラミブジン、アデフォビル、エンテカビル、テノフォビル)が使われています。核酸アナログ薬はウイルスの成熟を強力に抑えて肝炎をなくす効果があります。経口薬なので投与しやすく、副作用も少ないので使いやすい薬物です。ただし、変異により薬剤に耐性を持つウイルスが出現すると効果がなくなってしまいます。また、HBVの成熟を押さえるだけで、増殖を止めることは出来ないため、HBVを完全に排除することはできません。そのため、治療を中止したときに肝炎が再燃し重篤化する可能性もあります。また、挙児を希望される場合、核酸アナログの種類によっては胎児に影響を与える可能性もあります。 このように、どちらの治療法にも一長一短があるため、年齢や性別、肝炎の重症度などを総合的に判断して治療法を決めることが大切です。

【肝炎の2つの治療法】

  • インターフェロン
  • 抗ウイルス効果と免疫賦活効果
       
      長所: 有効例では投与終了後も効果が持続する
        治療期間が限定される。
        薬物耐性がない。
      短所: 注射薬では副作用が多い。
        有効例は限定される。
     
    ※35歳未満で治療期間を限定したい患者さんや遺伝子型がAかBの患者さんで推奨されます。ただし、肝の線維化が進行したり肝の機能が低下したりした患者さんでは慎重になる必要があります。

  • 核酸アナログ薬
  • 強力なHBVの増殖抑制効果
       
      長所: 抗ウイルス効果が強くて切れ味が良い。
        大多数の患者さんで有効である。
        経口薬で副作用が少ない。
      短所: 薬剤耐性出現の危険性がある。
        治療中止で肝炎が再燃するので長期の投与が必要である。
     
    ※35歳以上で自然治癒が見込めない患者さんや、肝の線維化が進行した患者さんで推奨されます。重症の肝炎や肝不全がある場合も第一選択となります。

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B型肝炎治療法の変還

 B型肝炎の治療は核酸アナログ薬の登場によって大きく変貌しました。この最初は2000年に登場した「ラミブジン」です。ラミブジンはこれまでにない画期的な抗ウイルス薬でしたが、長期に使用すると高い確率で耐性ウイルスが出現することが問題でした。2004年には、ラミブジン耐性にのウイルスにも効果がある「アデホビル・ピボキシル」が登場し安全性が向上しました。2006年には、より強力で耐性ウイルスが極めて出現しにくい新しい核酸アナログ薬「エンテカビル」が登場し、核酸アナログ薬治療はB型肝炎治療の主役となりました。2014年には、他の3剤に耐性となったウイルスにも有効な「テノフォビル」が登場し選択の幅が広がりました。

肝炎治療法の変遷図

 インターフェロンは、有効例では薬物治療が必要ない状態、すなわちdrug freeとなるため核酸アナログ薬にはない魅力があります。しかし、これまでの治療では有効率が低いことが問題でした。この様な状況で2011年に登場したペグ・インターフェロンの48週治療は高い有効率が期待されています。




長野県ウイルス肝炎医療費給付制度について

B型肝炎ウイルスに起因した慢性肝炎、肝硬変、ヘパトーム(肝がん)の患者さんに対する医療費の自己負担分の一部を助成する制度があります。 長野県ウイルス肝炎医療費給付制度のホームページをご覧ください。

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