第55回消化器病学会 市民公開講座が開催されました。

この講座は終了いたしました。

参加対象
どなたでも参加できます。(予約不要)入場無料
日時・場所
 レザンホール(塩尻市文化会館)中ホール
日時:平成22年10月24日(日) 13:00~16:00(開場12:30)
場所:長野県塩尻市大門七番町4番8号
後援
長野県、松本市、塩尻市、松本市医師会、塩筑医師会、松本市歯科医師会、塩筑歯科医師会、長野県松本保健福祉事務所、信州大学肝疾患診療相談センター、信濃毎日新聞社、市民タイムス、まつもと医療センター

《講座内容》

司会
長野赤十字病院 病院長 清澤 研道 先生
講演1 『胃がんの診断と内視鏡治療』
まつもと医療センター松本病院 消化器科部長 宮林 秀晴
胃がんはかつて国民病と言われ、現在でも死亡率では男性では2位、女性ではいまだに1位のがんです。ただし病期1以下の早期がんでは5年生存率92%以上と治るがんへと変わってきています。これは胃バリウム二重造影など日本が海外に誇る造影技術の発達に始まり、今では内視鏡による胃がんの早期発見と治療技術の発展が大きな役割を果たしています。今回の講演では日本に特徴的な①胃がんとピロリ菌の関係、②胃がんにおける内視鏡検査・造影検査の役割と検査の受け方、③胃がんにおける治療、特に内視鏡治療の実際などについて皆さんに画像を中心にお話をしたいと思っています。
講演2 『「大腸がん」と言われたら』
まつもと医療センター松本病院 救急医療部長 小池 祥一郎
いまや国民の3人にひとりはがんで亡くなる時代になりました。がんは決して特別な病気ではなく、高齢化に伴って起きてくる宿命と考えた方がよいでしょう。日本人のかかるがんのうち大腸がんと直腸がんと合わせると、男性で2位、女性で1位となっていて、どなたにも起こりうるがんと言えます。
ある日突然、あなたや身内のかたが大腸がんと言われたら・・・その時のために、大腸がんの性格や、治療方法(内視鏡によるもの、手術によるもの、抗がん剤によるものなど)を皆さんと勉強したいと思います。また早く見つけるための検診の方法や、症状についてもお話しします。大腸がんについては、この数年間で治療方法が劇的に進んでいるのも事実です。実際の治療方法についても具体例を示してお話ししたいと思います。ご自身や身内の人、あるいは今後のために、是非この機会を利用して大腸がんの話を聞きにいらしてください。
講演3 『C型肝炎と肝がん』
信州大学医学部消化器内科 教授 田中榮司
世話人:まつもと医療センター松本病院 統括診療部長 古田 清
わが国における肝がんの死亡者数は年間約3万人まで増加し、その約70%はC型肝炎を背景に発症しています。C型肝炎では多くの場合、感染から数十年の経過で肝硬変に進行し、さらに肝がんを合併します。C型慢性肝炎は症状がないことが多く、また、ALT値も比較的低く、基準値範囲内を示すことは珍しくありません。このため、この疾患の危険性が認識されずに放置されてしまうことがしばしば見受けられます。実際に検診などでC型肝炎ウイルス感染が確認されても、その後、必ずしも適切な治療に結びついていないのが状況です。この様な現状を改善するためには、患者さんに対する啓発活動や肝疾患診療体制の整備が必要とされており、国のレベルでこの活動が推進されています。
C型肝炎の治療において最も大切な点は、インターフェロン治療によりC型肝炎ウイルスが排除されると肝硬変や肝細胞癌への進行を予防できる事です。また、ウイルス排除が達成できなくても、他の適切な治療により病気の進行を遅らせる事が可能になっています。本日の講演では、C型肝炎を克服するにはどのようにしたら良いかについてお話しします。

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お問い合わせ先まつもと医療センター松本病院地域医療連携室電話:0263-86-2812
FAX:0263-86-2816

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